強盗事件が発生した直後に、フランス・ルーブル美術館の館内を捉えた映像。
偶然現場に居合わせたFNNの記者が撮影したものです。
カメラは、混乱するパリの人気観光地の一部始終を映し出していました。
強盗事件が起きたのは、現地時間19日午前9時半ごろ。
ルーブル美術館が開館した直後のことでした。
4人組の窃盗団がルーブル美術館から強奪したのは、皇帝ナポレオンにまつわるダイヤ・エメラルドをちりばめたネックレスなど9点。
犯行は、わずか数分で行われたということです。
現場には強盗団のものとみられる貨物用リフトが残され、セーヌ川に面した美術館の窓が破壊されていました。
地元紙によると、ガソリンやガスバーナーなどが現場に残されていたといいます。
強盗団は貨物用のリフトを使って2階の窓から侵入すると、「モナ・リザ」や「サモトラケのニケ」が展示されている部屋の近くにあるアポロンの間に入ったとみられます。
アポロンの間は、フランス国王や皇帝ゆかりの宝飾品を展示しており、金箔で覆われた豪華な内装で有名です。
強盗事件の直後、館内にいたFNNの記者は、犯人が侵入したとされるアポロンの間の近くにいました。
職員:閉館です。閉館します。
来場者:こっちも閉まるのですか?
職員:全部です。全部閉館です。
突然、職員から「閉館」と伝えられ、外に出るように命じられる観光客たち。
あらゆるところから閉め出されました。
しかし、詳細な理由は説明されません。
記者:何が起きた?
職員:閉館!閉館です!!閉めます出口へ!!
出入り口がある地下1階は、多くの観光客らでごった返していました。
現場には銃を所持した兵士や大勢の警察官の姿があり、物々しい雰囲気となっていました。
退避から10分。
美術館側から「安全が確認された」として再入場の許可が出ました。
しかし数分後、すぐに館内から出るように再び命じられたといいます。
結局、この日は終日閉館となりました。
現場に遭遇した原佑輔記者:
ちょうど犯行が行われた部屋の方に歩いて行ったら、急に前から大量の人が走ってきた。叫び声が聞こえたのと、もう足音がすごかった。テロが起きたともう一番に思った。
美術館を訪れていた観光客たちからも、「映画みたい。パリに来たからモナリザは見たかった」「焦げ臭いにおいがした。何のにおいやろと思い行ったら、強盗があったみたいな」など、困惑の声が。
強盗団は、館内に用意していたバイクで逃走したといいます。
事件後、ダイヤモンド1300個以上などであしらわれた王冠が美術館の近くで発見されました。
事件から一夜明け、ルーブル美術館は19日に引き続き、20日も閉館しています。
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